音楽にリズムがあるように、
詩にもリズムがあります。
詩のリズムのことを
「韻律」や「韻脚」
と呼ぶこともあります。
ドイツ語の詩のリズムには、
4種類あります。
(1) 弱→強
(2) 強→弱
(3) 強→弱→弱
(4) 弱→弱→強
(1)と(2)は、2拍子のリズムの繰り返し
(3)と(4)は、3拍子のリズムの繰り返し
になります。
それぞれ、
(1) アイアンブ [Jambus]
(2) トロキー [Trochäus]
(3) ダクティル [Dakylus]
(4) アナペスト [Anapäst]
と呼ばれます。
では具体例を見てみましょう!
母音(a, e, i, o, u, ä, ö, ü)に注目してみてください。
青が弱く読む母音、
赤が強く読む母音です。
Zersprengte Schloss und Riegel.
Die Flügel flogen klirrend auf,
(Gottfried August Bürger "Lenore" より抜粋)
弱→強→弱→強→・・・
2拍子です!
Frühling lässt sein blaues Band
Wieder flattern durch die Lüfte;
(Eduard Mörike "Er ist's" より抜粋)
強→弱→強→弱→・・・
これも2拍子!
Seht! wie die Tage sich sonnig verklären!
Blau ist der Himmel und grünend das Land.
(Johann Gaudenz von Salis-Seewis "Ermunterung" より抜粋)
強→弱→弱→強→弱→弱→強→・・・
これは3拍子。
Und es wallet und siedet und brauset und zischt,
Wie wenn Wasser und Feuer sich mengt.
(Schiller "Der Taucher" より抜粋)
弱→弱→強→弱→弱→強→弱→・・・
3拍子。
※行末はぴったり終わるわけではありません。行末の終わり方には別のルールがあります。
※行が変わると、また最初からリズムが始まります。
※「ie」「au」「eu」など、母音が2つ並んでいる場合は1つとして数えます。
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以上です。
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