詩と文学におけるロマン主義について
ドイツリートが花開いた時代。
それがロマン主義 (Romantik) の時代です。1795-1848年とされます。
美しい甘美な詩が多く作られ、シューベルトやシューマンなどの作曲家によって曲を付けられました。
ロマン主義のシンボルは「青い花」です。愛や憧憬を象徴しています。
ロマン主義は3期に分けられます。
イエナ→ハイデルベルク→ベルリン
と、中心地が移っていきます。
各時期の代表的な詩人を挙げます。
■ 前期ロマン主義 1795-1804年
別名: イエナ・ロマン派
詩人: ティーク、ノヴァーリス
■ 盛期ロマン主義 1804-1818年
別名: ハイデルベルク・ロマン派
詩人: アイヒェンドルフ、ブレンターノ
■ 後期ロマン主義 1815-1848年
別名: ベルリン・ロマン派
詩人: ハイネ、メーリケ
・近づく産業革命の時代に対する対抗
・理性と科学を重んじる啓蒙主義を批判
→ 感情の表現や幻想的なテーマが多い。
・厳格な形式を重んじるワイマール古典主義を批判
→ 散文詩が生まれた。
☆ 自然(風景、森など)
☆ 夜(月)
☆ 理性への批判
☆ 夢(無意識)
☆ 中世の言い伝え
☆ メルヘン
☆ 旅(遠く離れた場所/人/寂しさ)
☆ 憧憬(故郷、愛)
☆ 神話・宗教
☆ ロマン主義的アイロニー
・ロマン主義という概念は、ドイツの哲学者シュレーゲルによるものです。
・ゲーテはロマン主義に批判的でした。ゲーテは、ワイマール古典主義および疾風怒濤運動に属します。
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